「ご愁傷様です」への返事にありがとうはNg?恥をかかない正しい返し方

「ご愁傷様です」への返事にありがとうはNg?恥をかかない正しい返し方の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

弔事の現場において、なぜ「ありがとうございます」という返答が眉をひそめられることがあるのか。その根本的な理由は、日本語の語源と弔事における心理的文脈のズレにあります。

「ご愁傷様」という言葉は、文字通り「愁(うれい=悲しみ)」で「傷ついている状態」に敬称をつけたものであり、「あなたの心の傷を思い、深く同情いたします」という他者からの慰安の意を表します。これに対して「ありがとうございます(有り難し)」とだけ返してしまうと、文脈上「不幸な出来事そのものを喜んでいる・歓迎している」かのような歪んだ響きを帯びてしまう危険性があるのです。特に伝統的な儀礼を重んじる年配者や親族の間では、「悲しみの席で感謝の定型句を口にするのは不謹慎である」と受け取られるケースが依然として存在します。

もちろん、相手が寄せてくれた「配慮や気遣い」に対して感謝すること自体は決して間違いではありません。そのため、感謝を伝える場合は主語を明確にし、「温かいお心遣い、恐れ入ります」や「お気遣いいただき、痛み入ります」と言葉を補うのが最も品格ある返し方となります。

「恐れ入ります」と「お気遣い痛み入ります」の使い分け

弔事の受け答えで頻出する二大フレーズが「恐れ入ります」と「痛み入ります」です。両者の使い分けに迷う場面も多いですが、敬意の深度と相手との距離感によって整理すると迷いません。

「恐れ入ります」は、相手の気遣いに対して自分にはもったいないとへりくだりつつ、感謝を表す一般的な敬語表現です。同僚、知人、近所の方など、幅広い相手との対面やメッセージで違和感なく使用できます。一方の「痛み入ります」は、「相手の過分な配慮に対し、胸が締め付けられるほど深く恐縮し、感謝している」という極めて高い敬意を含みます。そのため、直属の上司、取引先の役員、あるいはわざわざ遠方から駆けつけてくれた主賓クラスの会葬者に対して用いるのが最適です。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest