老人保健施設とは?特養との違いや費用・3ヶ月退去の真相【2026】
老人保健施設とは?特養との違いや費用・3ヶ月退去の真相【2026】とはどのようなものなのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。
介護現場の相談窓口で最も多く寄せられる悲鳴の一つが、「老健に入れたと思ったら、たった3ヶ月で次の行き先を探せと言われた」というトラブルだ。この「老健は3ヶ月で退去になる理由」には、単なる施設の都合にとどまらない、介護報酬制度に組み込まれた構造的なからくりが存在する。
制度上、入所後3ヶ月間は集中的なリハビリテーションを提供することで施設側に「短期集中リハビリテーション実施加算」という高い報酬が支払われる。さらに、厚生労働省が定める介護報酬体系において、老健は「超強化型」「在宅強化型」「加算型」「基本型」「その他」の5つに格付けされており、最も報酬単価の高い「超強化型」を維持するためには、「在宅復帰率50%超」や「ベッド回転率(退所率)」などの厳しい実績指標をクリアし続けなければならない。
施設側としては、入所者を長期間滞在させ続けると基準を維持できず、経営上の大打撃を被ることになる。そのため、入所から3ヶ月が経過するタイミングで医師、看護師、理学療法士、支援相談員、ケアマネジャーが一堂に会する「入所継続・退所判定会議」が開かれ、「リハビリ目標を達成したため在宅復帰可能」「これ以上の機能改善が見込めないため次の施設へ」といった判断が下されるわけだ。
現場の実態として、老健から特養へ入所するまでの経緯において、特養の空きが出るまでの「中継ぎ」として老健を利用するケースは極めて多い。しかし、老健側からすれば特養待ちの長期滞留は避けたいのが本音である。退所を迫られて路頭に迷わないためには、「入所初日から支援相談員と退所後の受け皿(小規模多機能、サ高住、特養の待機申請など)について並行して協議を進めておく」という防衛策が不可欠となる。