バレーボールのネットの高さ一覧!男子女子・年代別の公式規定と測り方
バレーボールのネットの高さ一覧!男子女子・年代別の公式規定と測り方の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
「なぜ男子と女子で19cmもの差があるのか」という問いに対し、単に「男女の平均身長の違い」だけで片付けることはできません。その背景には、1895年にアメリカのウィリアム・G・モーガン氏がバレーボール(当初の名称はミノネット)を考案して以来、100年以上にわたって重ねられてきた競技力学的検証があります。
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、日本人の20代成人における平均身長差は約13cm(男性約171cm、女性約158cm)です。国際的なトップアスリートの体格を比較しても、男女の平均身長差は概ね12〜15cm前後に収まります。では、なぜネットの差はそれよりも大きい19cmに設定されているのでしょうか。
決定的な要因は、跳躍力(バーティカル・ジャンプ)と最高到達点における筋力差です。スポーツ科学の測定データによると、トップクラスの男子選手の垂直跳びが70〜90cm以上に達し、最高到達点が340〜360cmに及ぶのに対し、女子選手の垂直跳びは概ね50〜60cm前後、最高到達点は300〜320cm程度となります。最高到達点の差は、身長差の13cmをはるかに上回り、約30〜40cmもの開きが生じるのです。
もし女子のネットを平均身長差に合わせた「2.30m」にしてしまうとどうなるか。過去の実験や指導現場の分析では、アタッカーがブロックの上から鋭角に打ち込むことが極端に困難になり、ブロック側の優位性が跳ね上がって決定打が出にくくなります。逆に、男子のネットを女子と同じ「2.24m」まで下げれば、強烈なスパイクがコート内に真下へ突き刺さり、レシーバーの生命を脅かす危険なゲームと化してしまいます。
アタックの破壊力と、それを拾い上げるレシーブの連動。双方がギリギリの均衡を保ち、観客を魅了するロングラリーを生み出すための数学的・物理的最適解が、この19cmの落差に込められているのです。