人の悪口ばかり言う人は精神病か?精神科医が暴く心理と職場の防衛術

人の悪口ばかり言う人は精神病か?精神科医が暴く心理と職場の防衛術についての真相をご紹介します。

精神科臨床において、他者への執拗な攻撃や陰口が突出して現れる疾患の筆頭が「クラスターB(情動的・衝動的特性)」に属するパーソナリティ障害です。米国精神医学会(APA)が定めるDSM-5-TRの自己愛性パーソナリティ障害 診断基準を参照すると、以下の特徴が悪口の加害行動と直結している事実が浮かび上がります。

  • 自分が特別に重要であるという誇大な感覚を持つ(業績や才能を過度に誇張する)
  • 他人の感情や欲求を認識しようとしない、共感性の決定的な欠如
  • しばしば他人に激しい嫉妬を抱き、または他人が自分を妬んでいると思い込む
  • 傲慢で尊大、他者を見下した態度や言動を繰り返す

自己愛性パーソナリティ障害を抱える人物は、他人が称賛されたり自分より優れた成果を出したりした瞬間、激しい「自己愛性憤怒」に駆られます。自分自身が優位に立ち続けるために、標的となった人物の粗探しを行い、周囲に悪い噂を撒き散らして相手の社会的評価を失墜させようと画策します。これは職場や家庭内におけるモラルハラスメント 心理的特徴とも完全に合致する構図です。

一方、感情の波が極端で対人関係の不安定さを特徴とする境界性パーソナリティ障害 攻撃性も看過できません。この障害を持つ人物は、他者を「完璧な味方」か「邪悪な敵」かの二者択一でしか捉えられない「スプリッティング(全か無かのスプリット思考)」と呼ばれる防衛機制を用います。昨日まで親友のように慕っていた相手であっても、自分の意に沿わない言動がひとつあっただけで「裏切り者」と見なし、猛烈な陰口や人格否定の対象へと反転させます。

いずれのケースにおいても、根底にあるのは深刻な劣等感と認知の歪みです。客観的な事実を歪曲して「相手が自分を傷つけようとしている」「相手は無能だから排除されて当然だ」という歪んだ前提を作り上げ、自らの加害行動を正当化し続けます。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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