帯状疱疹は人にうつる?家族や赤ちゃんを守る感染経路と最新の予防策

帯状疱疹は人にうつる?家族や赤ちゃんを守る感染経路と最新の予防策の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。

「帯状疱疹は人にうつるのか」という疑問に対する医学的な回答は、「帯状疱疹としてはうつらないが、水ぼうそう(水痘)としてうつる」という二段階の構造を持っています。この仕組みを正しく理解していないことが、現場での混乱を引き起こす最大の要因です。

帯状疱疹を引き起こす原因は、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)です。幼少期などに初めてこのウイルスに感染した際、身体には「水ぼうそう」の症状が現れます。水ぼうそうが治癒した後も、ウイルスは完全に消滅するわけではありません。脊髄近くの神経節と呼ばれる場所に生涯にわたって潜伏し続けます。加齢、過労、ストレス、大病などによって免疫力が低下した隙を突き、潜伏していたウイルスが再び活性化して神経を伝わり、皮膚に炎症を起こす病態が帯状疱疹です。

つまり、帯状疱疹は「外からウイルスが飛び込んできて発症する外因性の感染症」ではなく、「自らの体内に眠っていたウイルスが暴れ出す内因性の疾患」です。そのため、他人の帯状疱疹からウイルスをもらって、即座に帯状疱疹を発症することは原理的にあり得ません。これが「帯状疱疹はうつらない」と言われる医学的理由です。

しかし、発症している患者の水ぶくれ(水疱)の中には、極めて大量の活性化したウイルスが存在しています。これまで一度も水ぼうそうにかかったことがなく、水痘ワクチンも打っていない人がそのウイルスに触れた場合、体内にウイルスが侵入して初感染として水ぼうそうを発症します。「帯状疱疹はうつらない」という言葉を「誰にも何の影響も与えない」と誤認してしまうと、免疫を持たない周囲の人々を予期せぬ感染危機に晒すことになります。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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