水素爆弾とは何か?原爆との決定的な違いと桁違いの破壊力を徹底解説

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人類史上、最も強烈な破壊力を記録した兵器が、1961年10月30日にソ連が北極海の新島(ノヴァヤゼムリャ)上空で爆発させた「AN602」、通称ツァーリ・ボンバの威力です。

設計上の最大威力は100メガトン(TNT火薬1億トン分)とされていましたが、放射能汚染を懸念した開発者アンドレイ・サハロフらの判断により、ウラン製タンパーを鉛に置き換えることで威力を約50メガトンに抑制して投下されました。それでもその規模は、広島に投下されたリトルボーイ(約15キロトン)の約3,300倍に匹敵します。

水素爆弾の被害範囲は、原爆とは比較にならない広大なエリアを呑み込みます。ツァーリ・ボンバの爆発によって生じた火球の半径は4.6キロメートルに及び、上空に立ち昇ったキノコ雲の高さは約67キロメートル(成層圏を突き抜け中間圏に到達)に達しました。熱線による第3度熱傷(重度の火傷)を負う危険範囲は爆心地から半径100キロメートル近くに達し、衝撃波は1,000キロメートル離れた建物の窓ガラスを割り、地球を3周したことが当時の地震計や気圧計に記録されています。

兵器名・実験名エネルギー出力(推定)反応の仕組み編集部の見解・影響評価広島原爆(リトルボーイ)約15キロトン(0.015メガトン)ウラン235の核分裂都市単位を瞬時に灰燼に帰す単一型核兵器。長崎原爆(ファットマン)約21キロトン(0.021メガトン)プルトニウム239の核分裂(爆縮型)現代の標準的ブースト型原爆の基礎構造。キャッスル・ブラボー約15メガトン(広島型の約1,000倍)重水素化リチウムによる多段式核融合予測の約2.5倍の威力となり、未曾有の広域放射能汚染を招いた米最大の実験。ツァーリ・ボンバ約50メガトン(広島型の約3,300倍)3段階熱核反応(最終段を鉛で抑制)人類史上最強の人工爆発。軍事的実用性を超えた心理的威圧兵器。現代の戦略核弾頭(W88等)約475キロトン(広島型の約30倍)小型化テラー・ウラム型水爆誘導精度の向上により、単体巨大化からICBM搭載用の多弾頭(MIRV)へ移行。
山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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