ティーカップの持ち方は指を通さない?上品に見せる作法と誤解の真相

ティーカップの持ち方は指を通さない?上品に見せる作法と誤解の真相について知っておくべき 理由を分かりやすい構成で解説いたします。

日本人が無意識にやってしまう最大のタブーが、カップに左手を添えるのはNGという洋食器のルールです。和食のマナーや日本の茶道では、器に左手を添えて両手で大切に扱うことが「奥ゆかしさ」「敬意」の象徴とされます。テレビの食レポなどでもタレントがスープや汁椀に左手を添える姿が定着しているため、良かれと思ってティーカップの底に左手を添えてしまう人が後を絶ちません。

しかし、西洋のテーブルマナーにおいて、カップに左手を添える行為は真逆の意味を持ちます。

「この紅茶はぬるい」「提供された温度が低いため、器を両手で温めて飲んでいる」という無言のクレーム(不満表示)と解釈されてしまうのです。また、西洋文化において右手と左手は厳格に役割分担されており、飲料のカップは「片手で軽やかに扱うパーソナルな道具」と定義されています。カップを持つ際は、左手は膝の上のナプキンに自然に置いておくのが国際基準のエチケットです。

同様に、カップの下に左手を平らに差し伸べる「手皿(てざら)」も重大なマナー違反です。和食でも手皿は「懐紙を使わない不作法」とされますが、洋食の場でやると「しずくが垂れるような粗相を警戒している」と見なされ、見た目にも非常に卑しく映ってしまいます。

さらにネット上で議論が分かれるのが、ソーサーの持ち方と扱い方の真相です。「ソーサーは常にテーブルに置いたまま飲むべきか、それとも持ち上げるべきか」という疑問に対し、明確な判定基準は「テーブルと口元の距離」にあります。

ホテルのローテーブルや低いソファ席、あるいは立食パーティーなど、テーブルの位置が低く口元まで30cm以上の距離がある場合は、ソーサーを左手で持ち上げ、胸の高さまで添えて紅茶を口に運ぶのが正式なマナーです。逆に、ダイニングテーブルのように高い机で食事を伴う場合は、ソーサーをテーブルに置いたまま、カップだけを右手で持ち上げて飲みます。この立食パーティーでのソーサーマナーを正しく理解しているだけで、あらゆるレセプションで際立つ所作が身につきます。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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