利益準備金とは?配当時に積立が義務付けられる理由と計算ルールを解説
利益準備金とは?配当時に積立が義務付けられる理由と計算ルールを解説の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。
実務で最も神経を使うのが、配当決議時における利益準備金の計算方法です。法令違反を防ぐためには、機械的に配当額の割合を計算するだけでなく、法律で定められた上限額を同時に照会する「2段階の判定」が欠かせません。
判定のベースとなるのは、以下の2つのルールです。
第1のルールが「配当金の10分の1」基準です。会社法第445条第4項に基づき、配当を行う際には配当総額の10%以上を準備金として積み立てなければなりません。例えば剰余金から500万円の配当を行う場合、原則として50万円の積立が必要となります。
第2のルールが「資本金の4分の1要件」です。会社法では、準備金の合計額(利益準備金+資本準備金)が資本金の4分の1に達するまで積み立てれば足りると定めています。すでに準備金の合計が資本金の25%に達している場合、あるいは今回の積立によって25%を超える場合は、その超過部分を積み立てる必要はありません。
具体的な計算手順は次の通りです。
【計算ステップ】
① 配当金の10分の1を算出する
②「資本金 × 1/4 -(利益準備金 + 資本準備金)」を算出する(積立上限枠)
③ ①と②を比較し、いずれか小さい方の金額を今回の積立額とする
例えば、資本金が1,000万円の企業を想定します。法定準備金の上限枠は「1,000万円 × 1/4 = 250万円」です。現在、資本準備金が200万円、利益準備金が30万円ある場合、合計は230万円となり、上限までの残枠は20万円です。ここで500万円の配当を行うと、配当の10分の1は50万円ですが、残枠が20万円しかないため、このケースで積み立てる利益準備金は小さい方の20万円となります。