潮風と120年の鉄塊が語る真実――横須賀に鎮座する世界最古の鋼鉄戦艦が、2026年の今突きつける「海の記憶」
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海図室のすぐ上、艦橋の最上部にある小さな露天デッキ。そこが東郷平八郎司令長官が敵弾の飛び交うなか立ち続けた最前線だ。足元には、弾片が飛び散った跡を模したプレートが埋め込まれている。
遮蔽物のない剥き出しの指揮所で、双眼鏡片手に巨大な敵艦隊を迎え撃つ感覚とはいかなるものだったのか。敵前で大回頭を行う「東郷ターン」を決断した瞬間の風の音、機関科員が石炭をくべる地獄のような熱気。三笠の甲板に立つ者は誰しも、教科書の数行では絶対に表現できない「生と死の現場」に直面させられることになる。