胡蝶蘭の花が終わったら捨てるのはNg!二番花を咲かせる剪定と管理術
胡蝶蘭の花が終わったら捨てるのはNg!二番花を咲かせる剪定と管理術に関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。
花茎を処理した後に待っている最大の関門が、植え替え作業です。ここをクリアできるかどうかが、数年単位で株を維持できるかの分水嶺となります。
まず把握すべきは胡蝶蘭植え替え時期と手順の鉄則です。最適なシーズンは、夜間の最低気温が安定して18℃〜20℃を上回る5月中旬から6月下旬。熱帯原産の胡蝶蘭は、寒さに震えている冬期や早春に根をいじられると、ショックでそのまま根腐れを起こして死滅します。気温が上昇し、植物ホルモンが活発に分泌される初夏こそがリミットです。
作業の第一歩は「寄せ植えの解体」です。贈答用の大輪3本立ちや5本立ちは、見栄えを良くするために陶器の大鉢へビニールポット入りの単株が3〜5個詰め込まれ、隙間を水苔や発泡スチロール、針金で強引に固定されています。この過密状態のまま放置すると、鉢内部の通気性が完全に失われ、梅雨時に高確率で根が窒息死します。
固定しているワイヤーをニッパー等で注意深く切断し、1株ずつ単独のポットを取り出します。ここからの具体的なステップは以下の通りです。
第1に、古い植え込み材(劣化した茶色い水苔や古バーク)をピンセットなどで優しく取り除きます。根の隙間に固着している場合は、ぬるま湯に浸しながら解きほぐすと根を傷めません。
第2に、黒ずんでスカスカになった腐敗根や、異臭を放つ干からびた根を消毒済みのハサミで元から切除します。白〜薄緑色で中身の詰まった健康な根だけを残す作業です。
第3に、新たな資材で植え付けます。日本の住宅環境において失敗が少ないのは、「吸水・乾燥のメリハリが効く素焼き鉢 + ニュージーランド産最高級水苔(4A〜5Aグレード)」の組み合わせ、または「透明スリットプラスチック鉢 + 洋蘭専用モルクバーク(樹皮チップ)」のセットです。水苔を用いる場合は、水で戻して固く絞った水苔を根の芯(中央の空洞)に丸めて詰め、外側を薄く巻いてから、素焼き鉢へやや固めに押し込みます。バークを用いる場合は、隙間にチップが均等に行き渡るよう鉢をトントンと軽く叩きながら充填するのがコツです。