バイタルサイン正常値一覧と危険な兆候|現場プロが見抜く急変サイン
バイタルサイン正常値一覧と危険な兆候|現場プロが見抜く急変サインに関する最新のニュースをまとめてご紹介します。最新情報を求める方は必見です。
一般家庭や介護現場において、誤ったネット情報や先入観が原因で重大な受診遅れを招くケースが後を絶ちません。その最たるものが「基準値内だから絶対に異常はない」という「正常値の罠」です。
代表的な誤解が「平熱信仰」です。ネット上では「大人の平熱は36度5分が理想的であり、37度を超えたら風邪」といった画一的な情報が流布しています。しかし、ヒトの体温には0.5〜1.0℃の日内変動が存在し、早朝は低く、夕方から夜間にかけて上昇します。さらに、基礎代謝量が落ちている高齢者が「37.1℃」を出している場合、若者の38.5℃に匹敵する高負荷が身体にかかっている事実が見落とされがちです。体温の絶対値ではなく、「本人のいつもの時間帯の数値から何度上がっているか」という相対的変化を見なければなりません。
もうひとつの危険な盲点が「血圧計の数値を1回測っただけで一喜一憂すること」です。家庭用血圧計で「170 mmHg」と表示され、慌てて救急車を呼ぼうとする家族がいます。しかし、強い排尿感や寒さ、測定時の会話、あるいは直前の歩行によって、血圧は一時的に20〜30 mmHg跳ね上がります。頭痛や吐き気、手足の動かしにくさといった神経脱落症状がないのであれば、排尿を済ませ、室温を整えて背もたれに寄りかかり、深呼吸をして5分間安静にした後に再測定するのが鉄則です。ネット上の断片的な情報に踊らされ、パニックに陥って交感神経を刺激し、さらに血圧を上昇させる悪循環を断ち切らねばなりません。