眼鏡の度数からコンタクト度数を知る方法|換算表に潜む罠と真実
眼鏡の度数からコンタクト度数を知る方法|換算表に潜む罠と真実を実践するための具体的なステップを解説します。
眼鏡の処方箋を見てさらに頭を悩ませるのが、乱視を示す「CYL(円柱度数)」と「AXIS(軸度)」の存在です。近視だけの換算よりも遥かに難度が高いのが、この乱視度数CYL換算方法となります。
乱視が軽微(CYL -0.75D未満)な場合、ソフトコンタクトレンズでは乱視用レンズ(トーリックレンズ)を使わず、近視の度数に乱視度数の半分を組み込む等価球面度数(SE:Spherical Equivalent)という計算手法を用いることがあります。
等価球面度数(SE) = 球面度数(SPH) + [ 乱視度数(CYL) ÷ 2 ]
例えば「SPH -4.00D、CYL -0.50D」の場合、等価球面度数は $-4.00 + (-0.50 / 2) = -4.25D$ となります。しかし、これは「光を1点に無理やり集める近似値」に過ぎず、残存した乱視成分によって「細かい文字が二重に見える」「夜間の対向車のライトが滲む」といった見え方の質の低下を招きます。
乱視度数が-0.75D以上ある場合は乱視用コンタクトレンズの装用が原則となりますが、ここにも大きなハードルがあります。眼鏡の乱視軸度(AXIS)は1度刻み(例:175°や85°)で精密に作製できるのに対し、既製品の使い捨てコンタクトレンズは10°刻みや20°刻み(例:180°、90°、160°など)でしか展開されていません。
さらに深刻な盲点となるのが、ベースカーブBCの測り方です。ベースカーブとはレンズの内側の曲率半径を示す数値(8.4mm〜9.0mm程度)ですが、眼鏡の処方箋にはこの項目が一切記載されていません。角膜の曲率は、眼科にある「オートレフケラトメーター」という特殊な検査機器を用いて角膜前面のカーブをミクロン単位で計測しなければ割り出せません。
自身の角膜より急なカーブ(数値が小さい)のレンズをつけると角膜が強く圧迫されて血流障害や低酸素状態を招き、逆に緩すぎる(数値が大きい)レンズをつけると瞬きのたびにレンズがずれて激しい異物感や角膜上皮剥離を引き起こします。度数が合っていても、BCが不適合であれば眼球にとっては凶器となり得ます。