発達障害と遺伝の真実とは?最新研究が明かす遺伝率と環境のリアル
発達障害と遺伝の真実とは?最新研究が明かす遺伝率と環境のリアルの具体的な内容に迫る! 専門的な視点でご紹介しています。
「発達障害は100%親から遺伝するのか」「環境の影響はどの程度あるのか」——こうした疑問に対し、最新の全ゲノム解析研究が確かな答えを提示し始めている。全米および欧州の主要医学データベースであるPubMedに登録された数千件に及ぶ最新論文を集約すると、遺伝要因と環境要因が複雑に絡み合う統合的モデルが見えてくる。
臨床で最も頻繁に診断されるASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)における遺伝率は、双子研究(ツイン・スタディ)のメタアナリシスにより60%から80%程度と算出されている。しかし、この数値は「親の症状がそのまま子に80%の確率で遺伝する」という意味ではない。集団内における個人差のバリエーションのうち、遺伝的要因によって説明できる割合を指しているに過ぎない点に注意が必要だ。