積水ハウス消えた55億円は戻るのか?地面師事件と資産回収の真相

積水ハウス消えた55億円は戻るのか?地面師事件と資産回収の真相について知っておくべき 注意点を分かりやすく解説いたします。

誰もが最も関心を寄せる「奪われた55億円は戻ってくるのか」という問いに対し、結論から言えば、全額が戻る可能性は極めてゼロに近い。しかし、積水ハウス側が手をこまねいて傍観していたわけではない。

積水ハウス株式会社は事件直後から民事訴訟および強制執行手続きを矢継ぎ早に打ち出し、犯行グループ関係者の預金口座、不動産、高級車、有価証券の差し押さえを徹底的に敢行した。これまでに判明している資産回収の現実は以下の通りだ。

回収された金額は、最終的に数億円程度にとどまる。騙し取られた55億円の大半は、送金からわずか数時間から数日のうちに細かく分散され、国内外のペーパーカンパニーや貴金属、暗号資産、さらにはフィリピンのカジノ等を通じてマネーロンダリングされていた。警視庁捜査第二課が押収した資金や、関与した不動産仲介業者・弁護士などに対する損害賠償請求訴訟を通じて一部の和解金・賠償金が回収されたものの、55億円という巨額の穴を埋めるには到底届かない水準である。

経済犯罪における被害金の回収率は、一般的に10%未満と言われる。巧妙に偽装された多層構造の資金洗浄ルートの壁は厚く、現在も法的な回収作業は継続されているものの、奪われた資産の大半はすでに霧散したと見るのが実情だ。

中川 明日香

中川 明日香

ビジネス戦略アナリスト

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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