石鹸との違いや危険性の真相とは?合成洗剤の正体と正しい選び方
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インターネット上には今なお「合成洗剤は皮膚から体内に毒素を浸透させる」「川の魚を全滅させる」といった過激な言説が燻り続けている。昭和の高度経済成長期、下水処理施設が未整備だった時代に、分解されにくい分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(ハード型ABS)が河川で泡公害を引き起こしたことは歴史的事実だ。だが、その批判を現在流通する製品にそのまま当てはめるのは完全な事実誤認である。
現在の主流は、微生物によって速やかに分解される直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)や、アルコール系の非イオン界面活性剤だ。日本の河川水調査でも、排出された界面活性剤の大部分は下水処理場や自然界の微生物によって短期間で水と二酸化炭素に分解されることが確認されている。公益財団法人日本環境協会(エコマーク)が定める環境基準をクリアする製品も飛躍的に増加した。人体への毒性に関しても、定められた使用濃度を守る限り、経皮吸収されて内臓疾患を引き起こすといった主張には科学的根拠が乏しい。問題となるのは毒性ではなく、過剰使用による脱脂作用(手荒れ)や、すすぎ不足による肌トラブルという物理的・局所的な刺激である。