山梨の秘境で続く奇祭!高尾穂見神社の夜祭と限定御朱印の秘密
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急斜面にへばりつくように広がる高尾集落。その最奥部に祀られている主祭神は、食物や農業、ひいては産業全般を司る保食神である。かつて山梨県下一帯で養蚕業が隆盛を極めた時代、繭の豊作と蚕の無病息災を願う農民たちの祈念は凄まじいものがあった。その中心的な祈祷所として絶大な崇敬を集めたのがこの社だ。
山肌を撫でる風が木々を揺らす。蚕は生き物であり、わずかな気候の変化や病魔で全滅する脆さを孕んでいた。養蚕農家にとって、祈りは日々の労働と同じ重みを持つ営みだった。やがて生糸が日本の近代化を支える一大輸出品となると、甲州のみならず信州や関東一円の商人たちもこぞって参拝に訪れ、社殿には現世利益と事業繁栄を祈念する額が奉納されていった。