台湾映画の身体表現が放つ魔力!巨匠と女優が切り拓いた芸術の深層
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1980年代から90年代にかけて世界を席巻した台湾ニューシネマの潮流の中で、身体表現を独自の領域へ昇華させたのがツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督だ。『愛情萬歳』や『河』、『天辺の月』などに代表される彼の作品群において、裸の肉体は都市に生きる人間の埋めようのない孤独と渇きを象徴する。
長回しの静止したカメラの前に置かれるむき出しの身体。そこには映画的な誇張も装飾もない。水漏れのするアパートの湿気、夜の台北の排気ガス、そして言葉を失った登場人物たちの肌の質感だけが観客に迫る。ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)は、人間の皮膚そのものを風景として捉えた。性を神聖視も卑小化もせず、ただ呼吸し排泄し求める「生きた器」として提示した姿勢は、今なお世界中のアートシネマに決定的な影響を与えている。