グリコ森永事件の犯人像に迫る!かい人21面相の正体と深まる謎
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警察庁が威信をかけ、全国的な厳戒態勢を敷くなかで、犯行グループと捜査陣が紙一重で交錯した瞬間が幾度か存在した。その象徴が、昭和の未解決事件史に刻まれた「キツネ目の男」の存在である。
東海道新幹線の車内や名神高速道路の草津パーキングエリア、あるいは現金受け渡し場所に指定された深夜の駅頭で、鋭い眼光を放ち周囲を異常な警戒心で見張る不審な男。捜査員は至近距離でその姿を視認し、尾行を試みたものの、無線通信の混乱や管轄の壁、指揮系統の躊躇が重なり、あと一歩のところで捕捉に失敗した。
犯人側は無線傍受や巧妙な時間差トリックを駆使し、常に警察の数歩先を行っていた。追跡車両をまいた直後に残された不審車両、遺留品から検出された微物やタイプロールのアナログな証拠群。それらは確実な手がかりでありながら、決定的な個人の特定には結びつかなかった。滋賀県警本部長が自責の念から焼身自殺を遂げるという痛烈な悲劇を生み落とし、事件は混迷を極めていく。