野茂を海へ渡らせた男・団野村の現在と告白!知られざる球界裏事情
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すべては一枚の規約解釈から始まった。1994年オフ、近鉄球団との契約更改が決裂した野茂英雄を巡り、団野村は前代未聞の奇策を仕掛ける。それが「任意引退」条項を利用したMLB移籍だった。当時、NPBの支配下にある選手が海を渡る手段など存在しないと誰もが信じ込んでいた時代である。
「ルールブックの行間を読めば、道は最初から開いていた」
団はそう淡々と語る。NPBの規約において、任意引退となった選手は日本の他球団でプレーすることは制限されるが、外国の独立したリーグであるMLBとの契約を縛る法的な拘束力は存在しなかった。この致命的な抜け穴を突き、野茂をロサンゼルス・ドジャースへと送り込むことに成功する。契約金はわずか10万ドル程度、マイナー契約からのスタート。日本のメディアは「恩知らずの暴挙」と書き立て、球界首脳陣は激怒した。だが、野茂がトルネード投法で全米を熱狂させると、空気は一変する。団野村が仕掛けた「合法的な脱出劇」は、閉塞していた日本野球界の壁を完膚なきまでに破壊した。