風邪の治りかけに痰が絡むのはなぜ?緑色の真相と危険な受診目安
風邪の治りかけに痰が絡むのはなぜ?緑色の真相と危険な受診目安とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。
風邪の療養において、世代を超えて信じ込まれている数々の都市伝説が存在します。その最たるものが「痰を誤って飲み込むと、ウイルスが胃に入って風邪がぶり返す」という俗信です。
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医療情報サイト「Medicalook」などで専門医が解説している通り、痰を飲み込んでしまっても胃酸の強力な殺菌力(pH1〜2前後の強酸環境)によって病原体は死滅するため、全身に悪影響を及ぼす危険性は基本的に極めて低いとされています。ただし、飲み込む行為を繰り返すと、胃腸への刺激から吐き気や胃もたれを引き起こすことがあります。何より、気道粘膜が排出しようとしている「老廃物の塊」である以上、ティッシュペーパー等に出すのが生理学的に最も賢明な選択です。
もう一つの重大な盲点が、「咳止め薬」の乱用です。喉に痰が絡んで不快だからといって、市販の強力な中枢性鎮咳薬(咳の中枢神経を麻痺させて咳を止める薬)を安易に服用すると、排出されるべき膿性の痰が気管支や肺胞内に閉じ込められるという危険な事態を招きます。その結果、痰の中で細菌が増殖し、重篤な細菌性肺炎を引き起こすリスクが高まります。痰を伴う湿った咳(湿性咳嗽)には、咳を止めることではなく「痰を出しやすくすること」を最優先しなければなりません。