言葉の来歴とタブーの深層:東アジア史から読み解く呼称の真実

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19世紀末から20世紀初頭にかけて、この言葉は逆輸入される形で中国の知識人たちの間に広まった。清朝打倒を目指した革命派の孫文や、変法自強運動を率いた思想家の梁啓超らは、満洲族の支配する「大清帝国」と自らのアイデンティティを区別するため、あえて「支那」という言葉を自称として好んで用いた。

東京に亡命していた留学生たちが結成した組織の名称や発行物にも、この語は頻繁に登場する。王朝の私物ではない、共和制の近代国民国家を建設するという熱狂の中で、彼らにとってこの言葉はむしろ進歩的で革命的な響きを帯びていた。歴史学が照らし出すこの皮肉な逆転劇は、言葉が帯びる政治性が時代とともにいかに変転するかを雄弁に物語っている。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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