ぬくもりの森はがっかり?火災と創業者の急逝を越えた現在を徹底検証

ぬくもりの森はがっかり?火災と創業者の急逝を越えた現在を徹底検証について分かりやすく解説いたします。最新の情報をお届けします。

ぬくもりの森の景観を語る上で欠かせないのが、創業者であり建築家の佐々木茂良(ささき しげよし)氏の存在です。佐々木氏が率いた「ぬくもり工房」は、直線や直角を徹底して排除し、手塗りの土壁、波打つ屋根瓦、丸みを帯びた木製建具など、中世ヨーロッパの職人が手仕事で建てたかのような温かみのある建築スタイルを確立しました。「こんな場所があったらいいな」という純粋な創作意欲から、閑静な住宅街の奥に数十年かけて少しずつ家を建て増していったのが、ぬくもりの森の原点です。

スタジオジブリ作品に登場する建物を彷彿とさせることから、ファンの間では「ぬくもりの森 ジブリ 似てる」と長年話題に上ってきましたが、これはスタジオ側との提携ではなく、佐々木氏自身が追い求めた「ノスタルジーと自然への敬意」が結実した完全なオリジナル建築です。曲線を多用した優美なフォルムは、人工物でありながら周囲の山林と見事に調和しています。

しかし、この理想郷に突如として過酷な悲劇が重なります。2016年、創造の源泉であった佐々木茂良氏が58歳の若さで急逝。絶対的な指導者を失い動揺が広がる中、翌2017年1月には敷地内の象徴的建造物であったフレンチレストラン「ドゥスール」から火の手が上がり、建物が全焼するという深刻な火災事故が発生しました。

「ぬくもりの森はもう終わってしまうのではないか」――当時、建築界や地域住民の間には絶望的な空気が漂いました。しかし、残されたスタッフや関係者は歩みを止めませんでした。火災現場の安全確保と環境保全を最優先に進めつつ、佐々木氏が遺した設計図面や哲学を継承するため、組織体制の刷新を決断。支援者の声に後押しされながら、幾多のハードルを乗り越えて見事に復活を遂げました。現在目にする美しい村並みは、単なる観光地ではなく、幾重もの苦難を乗り越えて守り抜かれた「奇跡の遺産」そのものなのです。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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