シメはラーメンより釜揚げうどん?宮崎深夜の行列と名店の真相

シメはラーメンより釜揚げうどん?宮崎深夜の行列と名店の真相とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを丁寧に紐解いて紹介します。

宮崎釜揚げうどんの原点を語る上で外せないのが、宮崎市川原町に店を構える1954年(昭和29年)創業の元祖「重乃井(しげのい)」です。元々は寿司割烹から始まった同店ですが、初代店主が戦後の食糧難の中で「温かく手軽に胃を満たせる本物の麺料理を」と考案したのが、茹でたてのうどんをそのまま熱いつゆで提供する釜揚げスタイルでした。

重乃井の歴史を一気に全国区へと押し上げたのが、宮崎を春季キャンプ地としていた読売巨人軍との深い縁です。昭和30年代、長嶋茂雄氏や王貞治氏をはじめとする往年の名選手たちが、過酷な練習を終えた後に重乃井の暖簾をくぐりました。激しいトレーニングで消耗したアスリートの胃腸に、消化の良い柔らかい手打ち麺と滋味あふれる出汁が染み渡り、彼らはこぞってこの味を絶賛。店内には歴代の監督やプロ野球選手のサイン色紙や写真が所狭しと飾られており、まさに日本球界の歴史そのものが息づいています。

重乃井の品書きは、現在も「釜揚げうどん」と「魚寿司」「いなり」「ちらし」の寿司3種類のみ。注文を受けてから麺を茹で始めるため提供までに一定の時間を要しますが、待つ時間すらも贅沢な儀式へと昇華させる風格が漂っています。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest