ランリュックとは?京都発祥の背景とランドセルとの違い・実態を検証
ランリュックとは?京都発祥の背景とランドセルとの違い・実態を検証の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
ランリュックとは、ランドセルが持つ機能性・収納力と、リュックサックの軽快さ・扱いやすさを高次元で融合させた通学用カバンを指します。一般名詞として広く浸透していますが、その正式名称は「ランリック(Ranlic)」です。京都府向日市に拠点を置く学生用品販売会社「株式会社マルヤス」が開発・製造を手掛けており、同社は「ランリック」(商標登録 第1121026号)および「ランリュック」(商標登録 第4802704号)の商標権を正式に保有しています。
開発の端緒となったのは、1968年(昭和43年)のことでした。当時、向日町立向日小学校の校長からマルヤスの創業者である鈴木正男氏に対し、「児童の体格に比べて牛革のランドセルは重すぎる」「経済的に高価なランドセルを買えない家庭がある」「交通安全に役立つカバンは作れないか」という切実な相談が持ちかけられました。高度経済成長期の当時、重量のある革製ランドセルを背負って長距離を歩く児童の疲労や交通事故リスクは、教育現場の大きな懸念事項だったのです。
開発陣は試行錯誤の末、遠足用のリュックサックをベースに、型崩れしにくく自立する構造を開発。遠くからでもドライバーの視認性が高い「黄色と紺(または黒)」の安全配色を採用し、雨に強い丈夫なナイロン布を用いた画期的な通学カバンを完成させました。これが現在に至るランリュックの元祖です。京都府南部や滋賀県、大阪府北部の自治体を中心に小学校の指定通学カバンとして採用され、関西圏では「通学カバンといえばランリック」と呼ばれるほどの確固たる地位を築くに至りました。