中型免許でマイクロバスは乗れる?8T限定の落とし穴と無免許リスク
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インターネット上の掲示板や知恵袋などで「中型免許を持っていればマイクロバスは運転できるか」という質問に対し、免許証の「中型」という表記だけを見て「運転可能」と誤答するケースが散見されます。ここに、昭和・平成の免許制度改定が生んだ最大の落とし穴が存在します。
2007年(平成19年)6月1日以前に普通免許を取得したドライバーは、法改正に伴い自動的に「8t限定中型免許」へと移行しました。この免許証の条件欄には「中型車は中型車(8t)に限る」と印字されています。ここで注意すべきは、限定されている対象が車両総重量(8t未満)だけではないという点です。旧普通免許の規定がそのまま引き継がれているため、「乗車定員は10人以下」という制限が厳格に課せられています。
「定員オーバーで乗らなければ大丈夫だろう」「空席にして10人だけ乗せれば運転できるのではないか」といった解釈は一切通用しません。道路交通法が規定する運転資格は「現実に乗車している人数」ではなく、「車検証に記載された構造上の乗車定員」で判定されるためです。定員29人乗りのコースターに運転手1人だけで乗車していても、法的には定員29人の車を動かしていることになります。
さらに深刻なのは違反時の罪状です。眼鏡等の条件を守らなかった場合は「免許条件違反(違反点数2点、反則金7,000円)」で処理されます。しかし、免許区分そのものが異なる車両の運転は「条件違反」の枠組みを逸脱し、道路交通法第64条が定める「無免許運転」として扱われます。無免許運転の法定刑は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金。行政処分としては一発で違反点数25点が科され、前歴がなくても即座に運転免許取消し(欠格期間2年)という破滅的な結果を招きます。企業の業務中であれば運行管理者や雇用主も責任を問われ、保険契約上の「無免許運転免責条項」によって事故時の対人・対物補償が著しく制限される壊滅的リスクを孕んでいます。