忠犬ハチ公の真実|なぜ10年待った?死因の真相と剥製が語る絆
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インターネット上や都市伝説で頻繁に語られるのが、「忠犬ハチ公 焼き鳥 説の真相」です。「実は主人を待っていたのではなく、駅前の屋台の焼き鳥目当てだった」「胃から焼き鳥の串が見つかって死んだ」という俗説を耳にしたことがある読者も多いはずです。
「胃から串が出た」のは事実だが直接死因ではない
1935年の死亡直後、東京帝国大学農学部で行われた病理解剖において、ハチの胃の中から竹串が3〜4本発見されたのは紛れもない歴史的事実です。当時の渋谷駅前には屋台が並び、ハチを可愛がった客や店主が焼き鳥を与えていた記録が残っています。
しかし、串が胃壁を突き破っていたわけではなく、これが致命傷となったわけではありませんでした。
東京大学の研究チームが解き明かした「真の死因」
この謎に終止符を打ったのが、東京大学大学院農学生命科学研究科の研究チームによる再検証です。東大にホルマリン漬けで保管されていたハチの心臓と肺の組織を、最新のMRIおよび顕微鏡技術を用いて詳細に再検査した結果、以下の事実が判明しました。
- 重度のフィラリア症(犬糸状虫症):心臓や肺動脈に多数の寄生虫が詰まっており、重篤な血液循環障害を引き起こしていた。
- 進行性の悪性腫瘍(がん):心臓および肺に重度のがん病巣が広がっており、末期状態であった。
- 腹水と肝硬変:循環不全による多臓器不全が死の決定打となった。
つまり、ハチの本当の死因は「フィラリア症および進行性のがん」であり、11歳(大型犬としては当時かなりの高齢)という寿命の中で病魔と闘いながら、最期まで渋谷駅への道を歩き続けていたのが科学的な真実です。