猫を食べる国は今も実在する?ベトナム・中国の現状とスイスの真相

猫を食べる国は今も実在する?ベトナム・中国の現状とスイスの真相の真相や最新動向に迫る! 専門的な視点でまとめました。

中国における猫食文化として知られるのが、広東省を中心とした伝統料理「龍虎鳳(竜虎闘)」です。蛇(龍)、猫(虎)、鶏(鳳)の肉を煮込んだ高級スープであり、身体を温め関節の痛みを和らげる漢方的な滋養食として清代から記録されています。また、広西チワン族自治区で開催される「玉林(ユーリン)犬肉祭」においては、犬肉の陰で毎年数千頭規模の猫肉が秘密裏に売買・解体されていることが各国の潜入取材によって報じられてきました。

しかし、中国国内の世論は過去10年で劇的な地殻変動を起こしています。中国本土のペット市場規模は急成長を遂げ、大都市圏を中心に都市生活者の間で猫は「食べる対象」から「家族」へと完全にシフトしました。2026年、新型コロナウイルスの世界的感染拡大を契機に、中国中央政府(農業農村部)は食用可能な動物を定めた「国家畜禽遺伝資源目録」を公表し、犬と猫を明確に対象から除外しました。

これに先立ち、ハイテク都市である深圳市および隣接する珠海市は、中国本土で初となる「犬猫の食用を全面的に禁止する条例」を2026年に可決・施行しました。違反者には高額の罰金が科され、飲食チェーンや市場からの排除が徹底されています。全国一律の罰則規定を持つ包括的な動物保護法の制定にはなお議論が続いていますが、大都市部での猫肉食は完全に「違法かつ反社会的な行為」としての社会的合意が形成されつつあります。

一方、韓国の猫肉事情については、日本国内で多くの誤解が見られます。韓国には伝統的に犬肉スープ(補身湯=ポシンタン)の文化が存在したものの、猫肉を日常の主食として食す文化は元来存在しません。過去に一部の民間療法として、関節炎や神経痛に効くと盲信された「猫焼酎(コヤンイソジュ)」と呼ばれる漢方煎じ薬が存在した程度です。

韓国国会は2026年1月、犬肉の食用・飼育・流通を全面的に禁止する特別法案を可決しました(3年間の猶予期間を経て2027年に完全施行・違反者には懲役刑や罰金)。猫に関しては、すでに既存の動物保護法によって正当な事由のない屠殺が厳罰化されており、公然と猫を取引する市場は壊滅状態にあります。ソウルなどの都市部において猫肉を探し出すことは現在、事実上不可能です。

佐々木 一輝

佐々木 一輝

ビジネス戦略アナリスト

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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