国宝「小竜景光」の全貌|楠木正成伝説の真相と刀剣乱舞人気の秘密
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国宝指定名称「太刀 銘 備前国長船住景光 元亨二年五月日(号 小竜景光)」は、日本刀の黄金期と呼ばれる鎌倉時代末期、備前国(現在の岡山県東部)の長船派3代目当主・景光(かげみつ)が鍛刀した太刀です。景光は長光の子にあたり、父譲りの華麗な作風に加え、極めて精緻で整然とした刃文を焼き入れる技術で刀剣史上最高峰の評価を得ています。
小竜景光の最大の特徴は、佩表(はいおもて)の棒樋(ぼうひ)の中に、刀身を浮き彫りにするように細密に彫られた「倶利伽羅竜(倶利伽羅竜王が剣に巻き付いた姿)」です。樋の底に彫られているため、角度によって竜が隙間から覗いているように見えることから、古くは「覗き竜景光(のぞきりゅうかげみつ)」とも称されました。佩裏(はいうら)には梵字が刻まれており、武神の加護と密教的な信仰心が刀身そのものに宿っています。
現在、本作を所蔵・管理しているのは上野の東京国立博物館(トーハク)です。国宝刀剣の保存管理規定に基づき、常設展示ではなく本館1階13室(刀剣展示室)などで定期的に特別公開されます。展示スケジュールの発表時には全国の刀剣ファンやゲームファンから大きな反響が寄せられ、単眼鏡を手に展示ケース前へ集まる来館者の姿は上野の風物詩となっています。