宇宙の終わりはどうなる?天文学が明かす4大シナリオと寿命の真相
宇宙の終わりはどうなる?天文学が明かす4大シナリオと寿命の真相の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
ビッグフリーズのシナリオが進行した場合、宇宙は単に星が光を失うだけでは終わりません。そこから先には、現代物理学の素粒子論と量子重力理論が予言する、途方もないスケールの現象が待ち受けています。
恒星が燃料を使い果たした後の宇宙のタイムラインは、物理学者フレッド・アダムズとグレゴリー・ラフリンの分類によって以下のように詳細化されています。
- 縮退の時代(約1014年〜1040年後):
新たな星の誕生は完全に途絶え、宇宙に残るのは白色矮星、中性子星、ブラックホール、そして冷え切った褐色矮星のみとなります。物質の最小単位の一つである「陽子」にも寿命があるとする大統一理論(GUTs)に基づけば、陽子崩壊によって通常の原子でできた天体はすべて素粒子レベルへと崩壊し、宇宙から個体としての物質が完全に消滅します。 - ブラックホールの時代(約1040年〜10100年後):
物質が消え去った宇宙で唯一存在する巨大天体がブラックホールです。しかし、理論物理学者スティーヴン・ホーキングが提唱した「ホーキング放射」により、ブラックホールも微弱な熱放射を行いながら極めてゆっくりと質量を失い、最終的には激しいガンマ線の閃光とともに蒸発して消滅します。太陽質量のブラックホールで約1067年、超巨大ブラックホールでは約10100年の時間を要します。 - 暗黒の時代(10100年以降):
すべてのブラックホールが蒸発し終えた宇宙には、光子、ニュートリノ、電子、陽電子などの希薄な素粒子が無限に広がる空間を漂うだけとなります。もはやエネルギーの移動も情報の処理も行われない、熱力学第二法則が極限に達した「熱的死(Thermal Death)」の完成です。