【冬の室内温度】命を守る最適値は18度か20度か、データで読み解く健康と電気代の境界線

【冬の室内温度】命を守る最適値は18度か20度か、データで読み解く健康と電気代の境界線の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。

冬の暖房費は家計に重くのしかかる。エアコンの設定温度を1度下げると消費電力を約10%削減できると言われるが、実際の金額は住宅性能や電気料金プランによって大きく異なる。一般家庭の暖房使用量(冬季・月間)を仮に300kWhとし、電気料金単価31円/kWhで試算すると、月額電気代は約9,300円となる。設定温度を20度から18度に下げて10%削減できれば、月約930円の節約になる。逆に、断熱性能の低い住宅では設定温度を18度にしても室温が追いつかず、24時間フル稼働となり、設定20度の省エネ住宅より電気代が高くなることもある。

省エネの観点では「18度設定が正義」と思われがちだが、これは必ずしも正しくない。環境省の省エネガイドラインでは、暖房設定温度の目安を20度としながらも、住宅の断熱改修や着衣の工夫、湿度管理を組み合わせることを推奨している。単に温度を下げるのではなく、熱を逃がさない工夫をすることが本質的な省エネにつながる。

また、エアコンの設定温度と実際の室温の関係を理解していないと、「20度に設定しているのに寒いから25度に上げる」という極端な操作を招きやすい。エアコンは設定温度に達するまで高出力で運転し、その後は弱運転で温度を維持するインバーター制御が主流だ。設定温度を頻繁に上げ下げすると、かえって消費電力が増えるケースもある。最適なのは、必要な室温(例:20度)を設定し、風量を「自動」にして24時間または長時間の連続運転をすることだ。短時間のオンオフ運転より、つけっぱなしの方が総消費電力が少なくなることは、家電メーカーの実証実験でも確認されている。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest