後三条天皇が仕掛けた歴史の大転換点「延久の荘園整理令」の衝撃

後三条天皇が仕掛けた歴史の大転換点「延久の荘園整理令」の衝撃の全貌を丁寧に掘り下げてご紹介します。

ここで一つ、巷の理解に潜む誤解を正しておきたい。それは「荘園整理令=悪い荘園をやっつけた善政」という単純化である。たしかに、摂関家の専横を抑え、国家財政を立て直した点は評価されるべきだ。しかし、この改革がすべての民衆にとって利益になったかといえば、話は別である。

当時の荘園は、単なる貴族の私腹を肥やす装置ではなかった。地方の農民や開発領主にとって、荘園は重い国司の課税から逃れるための避難所でもあった。中央政府による荘園の取り締まり強化は、見方を変えれば「国家権力による税収確保の強化」であり、結果的に農民への負担増につながった側面も否めない。歴史を善玉・悪玉で語ることの危うさが、ここにある。

渡辺 美咲

渡辺 美咲

ガジェット&アプライアンスライター

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。

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