褥瘡治療の軟膏はどう選ぶ?自己判断の危険とステージ別最新使い分け術
褥瘡治療の軟膏はどう選ぶ?自己判断の危険とステージ別最新使い分け術に関する基本知識を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。
創面が黒色の厚い壊死組織(硬化巣)に覆われている黒色期や、黄色い不良肉芽と膿が付着している黄色期は、いわば「創の土台を掃除するフェーズ」です。この段階での最優先課題は、細菌の温床となっている壊死組織を取り除く「デブリードマン」と、感染の徹底的な制御です。
乾燥して硬直した黒色期の壊死組織に対しては、水分を補給して組織を柔らかくふやけさせ、融解を促すゲーベンクリーム(スルファジアジン銀)が多用されます。ゲーベンクリームは強力な抗菌作用を持ち、緑膿菌をはじめとする広範囲の病原菌を抑制しながら組織の軟化を促進します。
一方、創部に浸出液が多く感染リスクが高い黄色期には、吸水作用と持続的な殺菌力を併せ持つユーパスタコーワ軟膏(ポビドンヨード・白糖配合)やカデックス軟膏が威力を発揮します。白糖の高浸透圧作用が余分な浸出液と浮腫を強力に引き抜き、ヨウ素が局所の細菌を叩くことで、不良肉芽を清潔な環境へと整えます。
局所に明らかな褥瘡感染兆候と抗生剤軟膏の選択について、熱感、発赤、自発痛の増大、悪臭を伴う膿性の浸出液が見られる場合は、単なる外用薬だけでなく、ゲンタシン軟膏などの抗菌軟膏の局所塗布や、医師による全身性抗菌薬の内服・点滴投与が緊急で検討されます。