トロイの木馬は実在したのか?最新考古学が暴く神話と歴史の真相
トロイの木馬は実在したのか?最新考古学が暴く神話と歴史の真相の背景について、分かりやすい解説を詳しくお届けします。
では、都市を陥落させた「木馬の正体」とは一体何だったのでしょうか。古代軍事史の研究者たちの間で最も現実的な解釈として支持を集めているのが、木製の攻城兵器、とりわけ「破城槌(はじょうつい)」説です。
古代近東やメソポタミアのアッシリア軍陣営では、車輪のついた巨大な木製フレームの中に丸太を吊るし、城門や城壁を突き崩す攻城兵器が多用されていました。これらの兵器は敵からの火矢を防ぐために湿らせた馬や牛の生皮で覆われており、外見が馬のように見えたこと、あるいは破城槌の先端に馬の意匠が施されていたことから、詩的表現として「木馬」と称されたという解釈です。内部に兵士が乗り込んで操作する構造も、伝説の描写と驚くほど一致します。