浦島太郎の本当の話|おじいさんで終わらない原作の衝撃結末と乙姫の正体

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現在一般に知られている昔話のプロットは、明治43年(1910年)の『尋常小学読本』に掲載された内容がベースになっています。しかし、それ以前の室町時代に成立した短編草子集『御伽草子(おとぎぞうし)』に収められた浦島太郎の原作あらすじを読むと、結末の風景はまるで異なります。

『御伽草子』における太郎は、丹後国の漁師として登場します。亀を逃がした後に美しい女性(亀の化身)が現れ、彼女の案内で竜宮城(絵巻では「龍宮」や「蓬莱」)へ赴き、夫婦の契りを交わして3年間の至福を過ごします。やがて故郷が恋しくなった太郎は暇乞いをし、乙姫から「二度と会えなくなりますから、決して開けてはなりません」と念を押されて小箱を受け取ります。

故郷に戻った太郎が知ったのは、地上ではすでに700年もの歳月が流れていたという残酷な現実でした。絶望のあまり箱を開けると、立ち上る紫の煙によって太郎はたちまち老翁の姿へと変わり果てます。しかし、物語はここで幕を閉じません。

原作の決定的な違いはここからです。老人に変わった太郎の身体からは白い羽が生え始め、一羽の「鶴」へと変身して大空へと飛び立ちます。一方、海では乙姫が再び亀の姿となって現れ、鶴となった太郎と亀となった乙姫は再び巡り合い、永遠の命を持つ神(明神)として祀られました。「鶴は千年、亀は万年」という縁起の良い言葉がありますが、浦島伝説の原点は、男女の永遠の契りと長寿を寿ぐ夫婦和合の祝儀譚だったのです。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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