教員の残業代はなぜ出ない?給特法の闇と2026年最新の法改正論争
教員の残業代はなぜ出ない?給特法の闇と2026年最新の法改正論争の詳細について、専門知識を詳しくお届けします。
給特法をめぐる司法判断において、教育界を揺るがしたのが公立学校教員の残業代請求裁判(埼玉教員残業代訴訟)です。原告の教員側は「校長の指示による業務で過大な残業が発生しており、給特法の枠組みを超えて労基法上の残業代が支払われるべきだ」と訴えました。
2026年のさいたま地裁判決、続く高裁判決および最高裁決定において、裁判所は「教員の業務は多大で、給特法が現在の勤務実態に適合していない」と制度の歪みを異例の踏み込みで指摘しました。しかし結論としては、「現行法の枠組み上、校長が超勤4項目以外の残業を包括的に命じたとは認められない」として請求を退けました。司法が制度の破綻を認めながらも、現行法の壁に縛られて救済できない現実が浮き彫りになった瞬間でした。
一方、対照的なのが私立学校における教員の残業代請求です。私立学校の教員には給特法が適用されず、民間企業と同様に労働基準法が100%適用されます。近年、私立中高の教員が未払い残業代を求めて提訴するケースが増加しており、裁判所や労働基準監督署は「授業準備や部活動指導も明確な労働時間」と認定。数百万から数千万円規模の未払い残業代支払いを命じる判決や是正勧告が相次いでいます。