ホルムズ海峡危機の現在地|封鎖リスクと日本への影響・2026年動向
ホルムズ海峡危機の現在地|封鎖リスクと日本への影響・2026年動向にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。
ホルムズ海峡における民間船舶への威嚇は、今に始まったことではありません。1980年代のイラン・イラク戦争時の「タンカー戦争」に遡り、近年では2019年6月に日本の海運会社が運航するタンカー「コクカ・カレイジャス」を含む2隻がオマーン湾で何者かに吸着水雷等で攻撃された事件が記憶に新しいところです。
こうした事態を受け、米国は航行の自由と商船防護を目的とした多国間海洋安全保障イニシアチブ(いわゆる有志連合「センチネル作戦」、現IMSC)を立ち上げました。主要同盟国に対して参加を呼びかけましたが、日本政府はイランとの伝統的な外交関係を考慮し、極めて慎重な舵取りを行いました。
日本は米主導の枠組みに直接参加する形を避け、防衛省設置法第4条の「調査・研究」を根拠として、海上自衛隊の護衛艦とP-3C哨戒機を中東海域へ独自派遣する決定を下しました。活動区域をホルムズ海峡内ではなくオマーン湾やアラビア海北部に限定しつつ、日本関係船舶の安全確保に向けた情報収集と警戒監視を継続しています。この「外交的バランスと実効的哨戒のハイブリッド体制」は、現在も日本のシーレーン防衛の基本原則となっています。