視界に黒い影が見える原因とは?失明防ぐ危険度チェックと受診目安
視界に黒い影が見える原因とは?失明防ぐ危険度チェックと受診目安の重要なポイントについて、最新情報を詳しくお届けします。
視界に黒い影が見える原因は、外光を電気信号に変えて脳へ伝える視覚伝達ルートのどの部分に異常が生じているかによって大きく分類されます。眼球の内部を満たすゼリー状の組織「硝子体」の濁りによるものから、光を受け止めるスクリーンの役割を果たす「網膜」の障害、さらには視神経や脳の血管障害まで多岐にわたります。
最も身近な現象として挙げられるのが視界に黒い糸くずやゴミが見える「飛蚊症(ひぶんしょう)」です。硝子体は99%が水分でできていますが、加齢や近視の進行に伴い組織が液状化し、線維が収縮して網膜から剥がれる後部硝子体剥離の経緯と検査において、硝子体内に濁り(影)が発生します。これが網膜に映り込むことで、虫や輪っかが飛んでいるように知覚されます。一般的に50代以降の約半数に自然発生する生理的現象ですが、剥離の際に網膜を強く引っ張ることで網膜に穴を開けてしまう「網膜裂孔」を併発する事例が約10〜15%の割合で報告されています。
一方で、影が動かず固定されている、あるいは特定の方角から暗闇が迫ってくるような場合は、網膜そのものや視神経の病変を強く疑う必要があります。日本眼科学会の臨床データによれば、中高年以降の視力障害の主因となる疾患は初期段階で軽微な影や歪みとして現れることが多く、自覚症状が出た段階ですでに病態が進行しているケースが散見されます。