エアコンのスリーブとは?失敗を防ぐ役割・サイズと後付け費用を徹底解説
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省エネ基準の厳格化や断熱等性能等級6・7が普及した現在の住宅市場において、エアコンスリーブの重要性はさらに跳ね上がっています。高気密高断熱住宅では、建物の隙間相当量を示す「C値(相当隙間面積)」が厳密に管理されますが、エアコンの貫通穴は家全体で最も大きな熱的弱点になり得るからです。
このため、現代の家づくりでは建築中にあらかじめ正確な位置へスリーブ管を埋め込んでおく先行スリーブ工事が常識となりつつあります。先行スリーブであれば、柱や耐力面材、筋交いの位置を完全に避けて設計できるだけでなく、防湿気密シートとスリーブ管の接続部に専用の「気密テープ(防水テープ)」を幾重にも巻き付け、完璧な気密ラインを連続させることが可能です。
一方、後から設置するエアコン配管の周囲には、室内外の温度差による隙間風を防ぐための配管パテ埋め隙間対策が施されます。配管穴に隙間が残っていると、以下のような悪影響が直ちに発生します。
- 負圧による外気・異臭・虫の吸い込み:第1種・第3種換気システムが稼働している高気密住宅では室内がわずかに負圧になるため、穴の隙間から外の湿気、排気ガス、コバエが勢いよく室内に吸い寄せられます。
- パテの経年劣化による雨水侵入:外壁側のエアコンパテ(不乾性油性パテ)は直射日光や雨風によって5〜7年程度で硬化し、ひび割れや脱落を起こします。定期的な点検を怠ると、外壁を伝う雨水がスリーブ穴を伝って壁内に染み込み、大規模な雨漏り事故へと発展します。
- エアコン配管化粧カバー内での結露:外壁カバーを取り付ける場合でも、下地とスリーブの取り合い部分にコーキング(シーリング)防水がされていないと、見えないカバーの裏側で雨水が滞留します。