キアラ・セトル『ディス・イズ・ミー』魂の歌声と大病を越えた今
キアラ・セトル『ディス・イズ・ミー』魂の歌声と大病を越えた今の要点を分かりやすくまとめてご紹介します。
華々しい栄光の頂点に立っていた2018年2月、アカデミー賞授賞式での生パフォーマンスをわずか1週間後に控えたリハーサル中、キアラの身に突如として悲劇が襲いました。激しい頭痛と体の脱力感に襲われ、一過性脳虚血発作(TIA)を発症したのです。
精密検査の結果、脳の主要な血管が徐々に閉塞していく原因不明の難病「もやもや病(Moyamoya Disease)」であることが判明。医師からは「いつ命を落としてもおかしくない極めて危険な状態」と告げられました。しかし、彼女は「今ここで歌うことを諦めたら、映画のメッセージを裏切ることになる」と決意し、厳重な医療サポートのもと、アカデミー賞の生放送ステージに立ちました。世界中が見守る中、彼女が涙をこらえながら歌い切ったあのステージは、文字通り命を懸けた絶唱だったのです。
授賞式の直後、キアラは10時間に及ぶ開頭バイパス手術を受けました。術後は言語障害や半身麻痺のリスクを抱え、会話や歩行はおろか、再び歌うことができるかも不透明な状態に陥りました。それでも彼女は、気の遠くなるような過酷なリハビリテーションを敢行。脳の神経ネットワークを再構築させ、奇跡的な回復を果たして再びステージへと戻ってきたのです。