山本五十六「やってみせ」の続きと全文|3つの段階が示す育成の本質
山本五十六「やってみせ」の続きと全文|3つの段階が示す育成の本質の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。
広く知られている「やってみせ」のフレーズは、全体のプロローグに過ぎません。山本五十六記念館(新潟県長岡市)の記録や海軍関係者の手記に遺された、「やってみせ」の全文は以下の3部構成で成り立っています。
【第1段階:人を動かす】
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。」
【第2段階:人を育てる】
「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」
【第3段階:実を結ばせる】
「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実を結ばず。」
この格言の背景には、江戸時代中期の米沢藩主・上杉鷹山(うえすぎようざん)が遺した「してみせて 言ってきかせて させてみる」という言葉の影響があると言われています。しかし山本五十六は、ハーバード大学への留学や駐米武官としての経験、さらに霞ヶ浦海軍航空隊で若き搭乗員たちを命がけで指導した過酷な現場経験を通じて、この思想を「動かす・育てる・実らせる」という人間の内発的動機付けのプロセスへと昇華させました。
初期の段階で行動の型を教え(第1段階)、対話を通じて自己決定権を与え(第2段階)、最後はリスペクトを持って信じ抜く(第3段階)。この流れを一貫して実践して初めて、人は組織の中で真の成果を発揮します。