蓼食う虫も好き好きの本当の意味とは?恋愛で使うと失礼な理由と語源
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ことわざ「蓼食う虫も好き好き」の基本的な意味は、「人の好みは千差万別であり、中には風変わりなものを好む人もいる」という嗜好の多様性を指す表現です。一般的には理解されにくいマニアックな選択や、一風変わったこだわりを持つ人を評する際に用いられます。
このことわざの主役である「蓼(タデ)」とは、水辺や湿地に自生するタデ科の一年草であるヤナギタデ(柳蓼)を指します。ヤナギタデは古くから刺身のツマや「蓼酢(たです)」として食用に利用されてきましたが、葉を口に含むと舌が痺れるほどの強烈な辛味と苦味を持っています。この辛味成分はポリゴジアール(polygodial)と呼ばれるセスキテルペン化合物であり、草食動物や昆虫による食害から身を守るための強力な化学防御物質です。
大半の生物が忌避するこの辛いヤナギタデを平然と食草とするのが、タデハムシ(ホタルハムシ類)などの特定の昆虫です。彼らは体内に解毒代謝システムを備えており、他の昆虫が寄り付かない植物を独占することで生存競争を勝ち抜いてきました。「わざわざあんな苦く辛い草を好んで食べる虫がいるように、人間の好みも本当に人それぞれである」という鋭い観察眼が、この言葉の語源・由来となっています。