ワイヤークリップの正しい使い方|逆向き厳禁の理由と安全基準

ワイヤークリップの正しい使い方|逆向き厳禁の理由と安全基準の注目ポイントを丁寧に掘り下げてご紹介します。

確実なワイヤー固定の留め方を実践するには、正しい取り付け順序と治具の活用が欠かせません。なかでもロープの屈曲部を保護するシンブル(芯金)の使い方は、アイ加工の寿命と安全性を左右する重要要素です。

シンブルを使わずに直接フックやシャックルにロープを掛けると、アイの頂点に極端な曲げ応力と摩擦摩耗が集中し、素線切れが早期に発生します。シンブルをロープの輪の内側にしっかりと沿わせ、型崩れを防ぎながら施工することが鉄則です。

具体的なクリップの締め付け手順は以下のステップを踏みます。

ステップ1:第1クリップの仮止め
端末側(切り端)の最も端の位置に第1クリップを配置します。余長を十分に確保し、Uボルトが端末側、本体ブロックが本線側にあることを確認してナットを軽く仮締めします。

ステップ2:第2クリップの仮止め
シンブルに最も近い位置へ第2クリップを配置します。シンブルが脱落しないよう密着させつつ、同じ向きで仮締めを行います。

ステップ3:中間クリップの均等配置
第1と第2のクリップの間に、残りの必要個数をロープ径の6倍以上の等間隔で配置し、均一に仮締めします。

ステップ4:締め付けトルク管理と本締め
左右のナットを交互に均等に締め込んでいきます。片締めになるとUボルトが傾き、偏荷重によってボルトが破断する原因になります。規定のトルクレンチを用いて各メーカー指定の締め付けトルク管理値まで確実に締め込みます。

ステップ5:初荷重後の「増し締め」
ワイヤーロープは張力がかかると撚りが締まり、ロープ全体の直径がわずかに細くなります(初期縮径)。この縮径によってクリップの締め付け力が低下するため、定格荷重の張力を一度かけた直後に、必ず再度すべてのナットを増し締めする工程が義務付けられています。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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