空のパニックを断ち切る!専門家が明かす飛行機恐怖症の克服術

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では、いざ機内で動悸や過呼吸が襲ってきたとき、薬に頼ることなくその場でパニックの連鎖を断ち切るにはどうすればいいのか。長年にわたり元米空軍パイロット兼ソーシャルワーカーとして多くのフライト恐怖症患者を救ってきたトム・バン氏が提唱する「SOARプログラム」は、まさにその決定打として世界中で支持を集めている。

このアプローチの核心は、乱気流や客室の異常音といった「恐怖のトリガー」を、脳内で安心感を与える記憶と意識的に結びつけ直す条件付けの作業にある。フライト中に不快な揺れを感じた瞬間、愛する人の笑顔や安心できる抱擁の情景を強く想起することで、ストレスホルモンの分泌を瞬時に抑制し、オキシトシンを放出させる仕組みだ。同時に、座席に深く腰掛けて両足の裏を床に密着させ、ゆっくりと「5秒吸って、5秒止め、7秒かけて吐き出す」腹式呼吸法(ボックスブリージング)を組み合わせる。この一連の動作が自律神経の迷走神経をダイレクトに刺激し、高ぶった交感神経を強制的に鎮める。

現代の認知行動療法においても、思考の歪みを修正し、身体感覚をグラウンディングさせるこの独自メソッドの有効性が実証されている。予期不安を感じた時点で「揺れは単なる空気の段差であり、机の上のゼリーが震えているのと同じ」と言語化して捉え直すだけでも、脳のパニック回路は確実に遮断される。

池田 達也

池田 達也

マネー&キャリアエディター

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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