教科書が教えない歴史の真実。現代の危機を解き明かす戦争本
話題沸騰中の 教科書が教えない歴史の真実。現代の危機を解き明かす戦争本について、多角的な視点をご紹介しています。
日本国内の文脈において、戦禍の記憶をいかに後世に継承するかは長年の課題だ。学徒出陣で出撃し、奇跡的に生還した吉田満による『戦艦大和ノ最期』は、その白眉と言える。巨艦が沈み行く壮絶な極限状態と、若き士官たちの葛藤を美しい文語体で描いた本作は、太平洋戦争末期の凄惨な現実を現在に伝える。
長年にわたりこうした記録を世に送り出してきた文藝春秋をはじめとする大手出版社は、膨大なドキュメンタリーや証言集を蓄積してきた。現代史の暗部から目を背けず、当時の日本人がどのような心理状態で破滅へと突き進んだのかを客観的に辿る作業は、現代の組織論や危機管理においても極めて重大な示唆を与えてくれる。