昔のエロ写真に宿る芸術性とは?明治から昭和の激動史と発禁の裏側
昔のエロ写真に宿る芸術性とは?明治から昭和の激動史と発禁の裏側とは一体何なのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。
昭和のエロス表現の裏側には、常に刑法第175条(わいせつ物頒布等の罪)との激しい攻防が存在しました。ヘアヌードや過度な性描写が厳格に禁止されていたため、編集者やカメラマンは「どこまで見せられるか」「いかに規制の目をかいくぐりつつ官能美を成立させるか」というチキンレースを強いられていたのです。
その極致として1970年代半ばに誕生したのが、書店で立ち読みを防ぐためにビニール包装されて販売された「ビニ本」でした。自動販売機や裏路地の特設コーナーでひっそりと売られたこれらの出版物は、警察の取り締まり(発禁処分)とイタチごっこを繰り返しながら急速に地下へと潜っていきました。
現在、古書市場において昭和のビニ本に数万〜数十万円単位のプレミア価格が付くケースが続出しています。当時の現存数が極めて少なく、取り締まりによって廃棄処分された歴史的経緯があるため、好事家の間では「昭和のアンダーグラウンド文化を物語る貴重な遺産」として収集の対象になっているのが実情です。