多文化ルーツと女性の生を描く!深沢潮が切り拓く文学の最前線
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深沢潮の名が一躍脚光を浴びたのは、2012年のことだ。新潮社が主催する第11回「女による女のためのR-18文学賞」において、『金輪際』が読者賞を受賞した瞬間から、彼女の作家としての揺るぎない歩みが始まった。この作品は、在日コリアン家庭に嫁いだ日本人女性の葛藤と欲望を、乾いたユーモアと残酷なまでのリアリズムで描き、選考委員のみならず多くの読者を戦慄させた。
性や家族というもっともプライベートな領域に潜む力関係を、飾り気のない筆致で炙り出すその手腕は、デビュー当初から群を抜いていた。単なるセンセーショナリズムに陥ることなく、人間の剥き出しの業を真正面から見据えるまなざしは、その後の著作群へと連綿と受け継がれていく。