白内障手術後に視界が再びかすむ?後発白内障の治療と費用実態
白内障手術後に視界が再びかすむ?後発白内障の治療と費用実態についての真相をお届けします。
白内障手術の基本構造を知れば、なぜ視界が再び曇るのかが腑に落ちる。現代の白内障手術は、濁った水晶体の中身を超音波で破砕・吸引し、残した外袋である「水晶体後嚢」に眼内レンズを収容する手法が標準だ。1949年にイギリスの医師ハロルド・リドリーがアクリル樹脂レンズを眼内に移植して以来、半世紀以上をかけて磨き上げられてきた安全性の高い手技である。
問題は、残された水晶体後嚢にわずかに潜伏していた水晶体上皮細胞だ。この細胞が時間とともに増殖し、後嚢の表面を伝って中心部へと広がり、繊維化を起こして濁りを作る。人工物である眼内レンズ自体が濁るわけではない。レンズを支える透明な膜が、細胞の自己増殖によって曇りガラスへと変貌を遂げる。これが後発白内障の正体である。統計的には手術後数年以内に2割前後の患者に生じるとされ、若年層やアトピー性皮膚炎などの基礎疾患を持つ患者ほど進行が早い傾向にある。