消えゆく大阪「ちょんの間」のリアル 再開発と警察規制の舞台裏
消えゆく大阪「ちょんの間」のリアル 再開発と警察規制の舞台裏を徹底追究! 知っておきたい トピックの裏側を凝縮して配信します。
この地域を語る上で欠かせないのが、大正期から続く独特の都市形成史だ。かつて無頼派の作家である織田作之助が小説『夫婦善哉』や『木 boulard 』などで切り取った大阪の下町情緒と裏社会の機微は、今なお街の空気感として脈々と息づいている。戦後の赤線廃止条約を経て、表向きは「料亭」として料理を提供するスタイルを確立したことが、独自の歴史・文化を形作る起点となった。
細い路地に軒を連ねる木造2階建ての建物は、建築史的にも極めて貴重な意匠を保っている。格子戸から覗く艶やかな照明と、通りを行き交う人々の熱気。それは単なる性風俗の枠を超え、近代都市・大阪が包み込んできた「陰」の記憶そのものと言えるだろう。