硫黄島の知将・栗林忠道の電撃戦術!映画が描けなかった手紙の真実
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栗林を語る上で欠かせないのが、妻や幼い子どもたちへ書き送った膨大な絵手紙の存在だ。そこには敵を震え上がらせた軍司令官の威厳ではなく、家族を愛する一人の父親としての素朴でユーモラスな素顔が躍っている。
愛嬌あるイラストを添えて「すきま風を防ぐには障子をこう張り替えなさい」「弟の面倒をよく見て勉強しなさい」と細かく指示を出す筆致。戦局が逼迫する最前線から届いたとは思えないほどの温もりは、彼が冷徹な軍事マシーンではなく、極めて豊かな感受性を持った人間であったことを物語る。守るべき対象が抽象的な国家ではなく、具体的な家族の笑顔であったからこそ、彼はあの過酷な島で最後の一瞬まで戦い抜くことができた。