話題沸騰の「魚柳」とは?中華の名菜が魅せる下処理と流通の今
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広東料理の神髄は「鮮」と「嫩(やわらかさ)」にある。素材本来の水分を逃さず、舌に触れた瞬間に吸い付くようななめらかさを生み出すために、魚柳の存在は欠かせない。海老や豚肉と並び、魚のフィレ肉は火入れ加減ひとつで天国にも砂漠にも変わる極めて気難しい素材だ。強烈な火力を誇る中華鍋の中で、身を縮こまらせず、ふっくらとシルキーに仕上げる技術こそが料理人の腕前を測る試金石となってきた。
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中国の沿岸部から香港、台湾に至るまで、甘酢あんかけの「糖醋魚柳」や、青葱と生姜の香りをまとわせた清蒸など、名菜と呼ばれる皿には必ずと言っていいほどこの切り身が主役に据えられる。骨を気にせず豪快に味わえる安心感と、一口ごとに溢れ出す魚汁のジューシーさ。緻密な下ごしらえが施された魚柳は、淡白な白身魚の概念を鮮やかに覆す。